コンセプト

HANZOYA ~半蔵屋~



明治の時代に生まれ、“生きること生き抜くこと”の厳しさと向き合い、人生を駆け抜けた私の祖父。

戦後は畑を耕し農家として日々休むことなく大切に野菜を育てていました。

とても厳しい祖父で、畑で怪我をすると「やりたくないから怪我したな!」と叱責。

そして最も嫌うことは“嘘をつく事・人様を困らせる事”でした。

それほど厳しい祖父でしたが、根っこには愛が溢れていて、

幼少期はいつも自転車で私を幼稚園まで送り迎えをしてくれた祖父―。

「常に正直であれ」そう言い続け、平成にこの世を去りました。



このレストランを立ち上げるにあたり 店名をどうするか考えました。

この愛する我が街・新横浜で、いつまでも愛されるレストランをつくりたい―。

訪れた人たちが、日常の雑踏から解放された「夢」であり続ける空間をつくりたい―。

お腹いっぱい、幸せを満喫できる料理で、人々をもてなしたい―。

そんな一つひとつの願いを想いながら、ふと思い浮かんだ人物、

愛と厳しさをもって、人とは何かを教えてくれた祖父、半蔵(はんぞう)。

~ 一つひとつの願いは、一つひとつを正直に、天明を感じながら精進する事である ~

最も尊敬する祖父の名のレストラン、『HANZOYA(半蔵屋)』 が生まれた瞬間です。

食材との出会い、感動。



~食材との出会い、それは“人との出逢い”そしてその“土地との出逢い”である~

食材とは『テロワール』(その土地の風土)によってその個性を発揮するものなのです。

故に“その土地を知る”という事は、良い食材を得る為に欠かせない必須条件となります。

美しいその風土が「人」を育て、その「人」がその風土を継承し育て続ける―。

美味しい食材とは、このような「育む環境」が無ければ出来ないと信じております。

このような環境下において素晴らしい食材と出会う事。それは、人としてだけではなく

それを職業としている私にとって、これ以上の喜びはありません。



毎年、刻一刻と変化する気象条件と向き合いながら、

想像を働かせて生育の判断を下し一歩先んじて手を下し、

それが正しいか否か“自然のみ知る” という『育てる』という世界。

これは「子供を育てる教育」に似ているような気がします。

子供を育てる難しさ、それは「その子はたった一度っきりの人生を歩む」事から

たった一回だけしかトライすることが許されていないという事―。

食材も同様にたった一度っきりしか育てることが出来ないのです。

その一回に、すべてを賭ける。

「育てる職業」の難しさと、途方もない努力の結晶。

この深さが、『味わい』というものであると日々感じております。

その“旬感”を味わうため。



農家の祖父のお手伝いをし、釣り好きの父に釣りを教わり育った私は、

幼少期の頃から、食べ物の事は自然と身についていたのだと思います。

料理人となった今、大切にしている「鮮度」「旬」「産地」の要素―。

“その時の一瞬こそがすべて”日々成長する食材を目の当たりにした時、

いつしかそのような事を意識するようになりました。

味とは何を指すのか―それは『今の味』だと私は感じております。



「美味しい味と、その日の香りや旬の形をお皿に表現したい」。

そんな事を、各産地を歩き回って理解しました。

全ての食べ物には物語があります。

そして全ての食べ物には、そこに人生をかけた人の姿があります。


~人と人が出逢い、また人へと伝えられていく~

この全てが繋がってはじめて『ご馳走』 と言うのではないかと私は思っています。




フランス料理HANZOYA
店主  加藤 英二

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